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企画書のクオリティアップ方法②修正ポイント

こんにちは、株式会社シフォン副社長の末広です。
今回は企画書のクオリティアップ方法の話の続きで、未読の方は前回の 企画書のクオリティアップ方法①サンプル比較 記事をご覧ください。

今回も引き続き企画書の書き方について、クオリティアップの話をしていきますが、例によって注意書きをドン。



🐤 🐤 🐤 諸注意 🐤 🐤 🐤

・採用の際の判断ポイントは株式会社シフォンの場合の基準です。
他社様の選考をお受けになる際には、他社様の選考条件や応募規定をよく確認の上、チャレンジしてみてください。

・企画書のクオリティアップの「お作法」といっても、これが唯一の方法ではなくいろんなやり方があります。
 ご自身に合わなければ、ほかの方の紹介している記事も読んで比較したりして良いところ取りをしてみてください。

・サンプルに出した企画書はあくまでも分かりやすさを前提としたサンプルです。
応募を目指してくださる場合はここから各自応募作品に工夫を施してみてください。

【CM】
長い文章を読むのが苦手という人は弊社でやっているYoutubeチャンネルの動画をご覧ください。
本記事は動画にはなっていませんが、ゲームドライブ就活ちゃんねるに企画よりのテーマや
作品選考周りの話題の動画もそろえつつあります。

ゲームドライブ就活ちゃんねる 企画志望の方向けリンク

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■選考ラインにのる企画書

ざっくり前回修正前の企画書と修正中・修正後の企画書と3つお見せしましたが、2つ目と3つ目は分かるとして、1つ目と3つ目が同じ企画内容とは思えない感じの進化をしていました。
絵面で「大体こうしたのね」と分かるところも多いと思いますが、今回はその裏側の理屈の部分を解説していきます。

理屈はある程度企画&ゲーム内容容のジャンル問わず流用できると思いますので、今まで描いてきた企画書があればぜひ実際にこの内容でクオリティアップをお試しいただけたらと思います。

↑使用(直す)前

↑使用(直しまくった)後


まとめ方自体は十人十色なので、完成品を見ても「この書き方のここはいただけないな。自分ならこうはしないな」
「そもそも遊びが単純すぎて物足りないから、このレベルの遊びを出してきても評価しない」などそういう判断基準の企業もあると思いますが、「修正方針」や「見やすさを改善する」という意味では共通化できる部分も多いと思いますので、ぜひ参考になさってみてください。

1)見やすさを徹底しよう

企画書がめちゃくちゃキレイな配色やスタイリッシュな絵面になっている必要はありませんが、デザイナーではないなりに

 ・色を整理
 ・フォントを整える
 ・見出し位置などを整理

この3点に絞ってご自身の企画書を見返してみてみましょう。

 ・色を整理
基本的には好きな色で作ってOKですが、見やすさ第一です。
色数は、最初に多くても3~4色(+足りなければその濃淡で)を目標に作ってみましょう。

見本の改善例は「大項目・図解:ネイビー+白」「小見出し:オレンジ+白」
「余白:黄みがかった古紙風の色」
にしています。

基本的に「ネイビーかオレンジの上に載っていれば重要!」でザックリ作っています。
元の企画書では大事な項目は「なんとなく枠で囲っておこ!」という方針で書かれているので、
やっていること自体は一緒なのですが「情報のレベルに応じてUI・色をなんとなく統一する」だけで見やすくなります。

企画書に使う色で困ったら「色 選び方 デザイン」などでGoogle検索をすると見やすい色の合わせ方などを
紹介しているサイトがたくさん出て来るので、参考にしてみましょう。

  ・見出し位置などを整理
色を整えるときに「見出しの位置」「サイズ」等もできる限り整えられるものは揃えてます。
これでページをめくったときに上下に目線がぶれてガチャガチャしなくなります。

 ・フォントを整える
見やすければ基本的に何でも大丈夫です。
特に意味もなくイタリック(斜体)にして文字をつぶして見にくくしたり、全文をホラーでおなじみの古印体乱舞で押し通すのはやめましょう。
やや誇張していますが、毎年複数人、類似のケースでフォントをいじりすぎてしまってるせいでどこまでが内容がパッと見で判断できず、混乱する感じの企画書をお見かけします。

フォントだけで合否が決まることはありませんが、文字サイズが小さすぎたり、印字がつぶれていたり、
文字だけでびっちりの場合はかなり読みづらくなり、内容がうまくくみ取れない場合があります。

2)情報量の担保

 ・コアシステムは図解必須
最初の企画書はゲーム画面のイメージが1枚しかなく、どう動かすか想像できないものでした。

↑修正前の、一番最初のゲーム画面。もはや世界観のほうが占有率が多すぎて「画像はイメージです(申し訳程度)」状態に……

では、実際に改修後のゲーム画面、遊びの説明を見てみましょう。


まず、画面の各要素が説明されています。


次に、どういう遊びかの説明が。


最後に、ゲームとしてのハラハラ・ワクワク等プレイヤーが「楽しさ」や達成感を感じる部分を特にページを追加しています。


元の修正前の企画書でも、よく読むとテキストで多少遊び方は書いてあるのですが、まずテキストがあればそれでいいという
考えはいったん捨て、「文章だと相手が十分読み取れない」前提で考えましょう。

また、サンプルの修正後の企画書の文字と図の分量を、ご自身の企画書と比較してみて、
これより極端に文字の量が多いなら、図解に置き換えて文字を削っておきましょう。

※なお、指導した末広の癖ですが修正後の企画書も、全体的に文字量はまあまあ多いほうです。
 いつも文字多いよといまだに怒られるので、もうちょっと削る・絞る努力をしてもいいかもしれません。



 ・仕様を具体的に起こす
これは、前項の「コアシステムは図解必須」のところにかかわってきますが、
ゲームの動作を図解する過程でゲーム内容を具体的に掘り下げて考える必要が出てきます。

鬼が近づいてきたとき回避方法ってあるの?
  →どう操作するの?

まく行ったときにお客さんにとっての「うれしさ」ご褒美や報酬の上乗せってあるの?
  →報酬って何?

世界観が文字だけだったけど、モチーフの追加
 →地獄の沙汰も金次第っていうから金、金といえば悪徳商人、敵は鬼、鬼といえばトラ柄パンツ

などなど、いろんな要素が出てきました。
今回、掲載に当たっては情報としてすでにまあまあクドいので、仕様書の形まで載せて追加はしませんでしたが、一応企画を練る段階では実際に企画アシスタント氏と実際に打ち合わせをして、一部を企画書の中に配置していきました。

実際に一人で応募作品の企画書を起こすときには誰かと打ち合わせをするというのは現実的じゃないかもしれませんが、
自分の脳内でいろいろな遊びのシチュエーションをできるだけ具体的に考えて、その中で一番キモになるところをまとめていきましょう。

また、特に世界観に関して、前回の記事 でいきなり「世界観で1ページ使っていたものを容赦なく消滅させる」という一見鬼畜行為に見えることをやってきています。

でも、大丈夫です。
独立したページとしては消滅していますが、要素としては受け継がれて各ページに点在しています。

世界観を、文章だけで説明するものだと「実際の遊びと世界観がどう関係するのか」見えづらいため、受け取り手はその面白さや良さをくみ取るのが少し大変です。
それを図にしたり、絵に置き換えたり、遊びに入れ込むことで最初の企画書より最後の企画書は遊びの地獄らしさが増しているわけです。

↑一番最初の、元気だったころの世界観

それが2段階目では本文中から追放(!)されて表紙に移動し、

↑2段階目、表紙にお引越しした世界観

2段階目のここからさらに変化して……

↑世界観は、各要素に地獄らしさを散らしました。
↑この辺ももともとあった各要素をよりはっきり地獄ナイズしています。

 ・マネタイズはどれだけ必要なのか
シフォンの場合は応募作品にマネタイズの情報は不要です。
それよりゲームデザイン・遊びの設計が見たいからです。

ただし、もし応募する会社がソーシャルゲーム運営などをメインでやっている会社であれば、お客様にどうやって続けて課金してもらうかを考えるマネタイズを重視している会社もあります。

マネタイズ要素を考える場合には、基本的には最終ページに入れている「ゲームサイクル」部分に課金要素が絡んでくるはずです。

「キャラガチャを入れます」など、一言だけ企画書に文章で書いてくる方がいますが、シフォンではそれはマネタイズを考えたとは受け止めません。
ログボがあるから、ガチャがあるからゲームにログインしたりお金を払うわけではありません。

それぞれの内容が「何か」理由があってその時のお客さんにとって抗いがたく魅力的だから、
何かで駆り立てられるから(うまくなりたい、勝ちたい、推しを所有したい、誰よりも上に行きたい、誰かに会いたい……etc)ログインしたり、課金するのですが、
何が自分やお客様を駆り立てるのか、その理由を理由を説明し、組み立てるところまで含むので、シフォンでは参考程度にとどめています。

もし、他社様で応募の際にマネタイズを考えるなら、前の段落で例で挙げているものよりもう一段掘り下げて、
「自分だったらこれならお金が払えるかどうか」考えながら要素を組み立て、どのタイミングで、どんな気持ちでお金を払うかを図解してみましょう。



 ・複数本出すなら内容をバラそう
シフォンの場合は1~2本でその方の大まかな傾向把握までをしているため、書類選考の企画書は1本~2本までです。
シフォン応募時には3本以上は不要です。シフォンで拝見してきたケースでは多くの場合、数を打っても企画能力としては同程度の品質なので、数を増やすより、送るその1~2本に最大限の努力と試行を重ねてください。

会社によっては企画書を10本出してくださいというところも話には聞いていますが、特に企業側から「全部RPGでください!」など、ジャンル指定がなければ複数本出すならジャンルはばらしましょう。

全部同系統だと差別化を考えるのも大変です。
気を付けてても似てしまったり、逆に差別化しようとするあまり遊びとして成立しなくなってしまったりという原因になるので、無理せずジャンルを変えましょう……。

3)一般的なタブー
 ・著作権の侵害はNG
特定のゲームの絵素材やネットの拾い画像などをそのまま持ってきて企画書に当てはめているケースも、選考をしているとよく見かけます。

「引用だったらいいんじゃないの?」
確かにそうです、しかし、引用の定義上は出典元を明らかにして使う必要があり、ルールが色々あります。
また、基本的には他社の版権のものを勝手に持ってきて入れてしまうのはよくありません。

これも正直に言うと意識せずごくナチュラルにやっている方の数がかなり多く、NGラインを入社前に理解いただくのは難しいので、それだけで弊社の場合は合否を決めていません。
しかし、著作権の問題以前に、他にもゲームの拾い画を入れないほうがいい理由があります。

『そういうジャンルとして確立された作品』
これらの絵やゲーム画面をそのまま持ってきてしまうことで、「そのゲームの持っていた印象やイメージ」に企画内容が引きずられてしまうのです。

企画内容は緻密なシミュレーションなのに、FPSの画像を持ってきてるなら読み手側の印象にちぐはぐさが出てきてしまったりするのです。
また、これも毎年見かけるのですが、ロボット物でガンダムを持ってこられるといくらオリジナルを強調されても、もはやガンダムの何かになってしまいます。

この記事内でも「図解をして」「図解を」と繰り返し書いていますが、それだけ絵の持っている力は強いのです。
よって、他のゲームやアニメの印象がついてしまってるものは何か特別な狙いをもってやっているのであれば、極力使わないほうが無難です。

<サンプル企画書内の利用素材について>
PowerPontの基本図形などの機能、および「いらすとや」さん、「ダ鳥獣ギ画」さんの素材を弊社も使っています。
それぞれ個人利用・商業利用可能な素材の範囲が一度に●点まで、利用範囲は動画等でも使えるが再配布はNGなど用途が決められています。

今回のようにフリーイラストやアイコンなどのサイトは調べると出てきますので、そういうものを全体を分かりやすくする目的で使うのはよいでしょう。

かわいいフリー素材集 いらすとや(ご利用についてリンク)

ダ鳥獣ギ画(ライセンスリンク)

4)補足情報
 ・仕様書はあれば見る会社も

これは会社によると思いますが、シフォンは一緒にお送りいただければ拝見します。
チーム制作をした際の仕様書などの場合は、担当部分を明記してお送りください。

※弊社の場合は、メモ書きみたいなものでも何が書いてあるかを仕様に関しては重視しているので、読めそうな文字・図解であればスキャンして送っていただいて大丈夫です。

相手の会社が受け付けてないケースもあるかと思いますので、送付前に相手の企業の応募要項をご確認ください。

 ・手書きの図はどうなの?
見て内容が分かるかどうかのほうを大事にしているので、絵が上手であるかどうかは気にしておらず、仕上がりがよれていて見えないなどでなければ、棒人間くらいの画力で大丈夫です。

ただ、見栄えを気にするなら今回のようにPowerPointの図表などを組み合わせ+無料のイラスト・アイコン素材サイトなどを活用して図解したほうがきれいにはできると思います。

ご覧いただいた通り、今回の企画書も基本それらの組み合わせで組み立てていますので、部分的に手書きで書き加えたところはあれどほぼ画像の貼り付けや組み合わせでどうにかしています。
本職のデザイナーや、企画の方でももうちょっと練度の高い方が見たらイマイチだな!と思うかもしれませんが、大事なのは見やすさと内容が伝わることです。

専門学校などだとなまじクラスにデザイナーがいるので、デザイナーのお友達に絵素材を起こしてもらうべくに頼もうとする方やご自身が絵心があるケースは自分で絵を描く方もいますが、企画職としては絵がうまいことが必須条件ではありません。

チーム制作の際にその作品の絵素材を用意したとかであれば入れていただいて構いませんが、それよりゲームデザインに力を入れて、その内容が伝わるようにしていただけると嬉しいです。

以上、今回大変長くなりましたが、クオリティアップの基本的なところを解説させていただきました。

企画そのものの掘り下げ方についてはいろんなアプローチがあり、ジャンルや手法によっての合うあわないやその人のやりやすさも異なると思います。

今回そこは振れていませんが、この「企画書のクオリティアップ方法①~③」はお作法というか書面に落とすときの型的な所の視点から書いていますので、
おそらくジャンル屋応募先の会社が変わったりしてもある程度は共通して使えると思います。

最後に、次回シフォンとしての企業側の着眼点の話をして、企画書のクオリティアップ記事は3部でいったん終了となります。
それでは次週の更新をお待ちください。

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